最終話「『かつて』と『これから』」


  出撃
レフィーナ「こ、ここは……!?」
テツヤ「う、宇宙……なのか?」
エイタ「ざ、座標軸が限定できません! ホワイトスター、月、地球…… 全て確認不可能です!」
テツヤ「な、何だと!?」
アラド「お、おれ達はいったい……!?」
シャイン「何が…… 何が起きたんですの……!?」
ギリアム「……システムXNによって、 『扉』が開かれてしまったのだ……」
ゼンガー「ギリアム!」
レーツェル「無事だったのか!?」
ギリアム「ああ…… 俺とラミアもシステムXNごと こちらへ飛ばされてしまったようだ」
カイ「いったい、何が起きたのだ!?」
ラミア「おそらく…… アルフィミィはシステムXNを利用し…… 空間をつなげたのだと思われます」
アルフィミィ「その通りですの」
キョウスケ「アルフィミィ……!」
アルフィミィ「この空間は あなたたちの宇宙とつながり、 広がっていきますの……」
アルフィミィ「終焉、 そして始まりへ向かうために……」
ギリアム「ここはお前達の空間…… アインストシリーズが生まれいずる 場所なのか?」
アルフィミィ「その通りですの。 そして、二つの『鍵』によって……」
アルフィミィ「私達だけではなく、 この空間そのものが……あなた達の世界へ 現れることになりますのよ……」
ギリアム「そして、 我々の世界はお前達に浸蝕される…… ホワイトスターのように」
ギリアム「そのきっかけを作ることも、 お前の役目だったということか」
アルフィミィ「はい……。 私達の力では、こちら側へお邪魔することは できても……」
アルフィミィ「空間をつなげることは 出来ませんでしたので……」
アルフィミィ「『扉』を開くための 『力』か、『鍵』が必要だったんですの」
ラウル「……!」
ラミア「そして…… 最終的にお前達が選び出したのが、 ギリアム少佐とシステムXNか」
アルフィミィ「ええ……。 他の方々もここへお越しになるとは 思いませんでしたけど……」
ギリアム「……」


  シュテルン・ノイレジセイア出現、前略
???「精神……心の進化…… それは肉体に関係しない。 だが、お前達の精神は未熟すぎる」
???「己の欲望のままに力を使い、 知識を貪り、宇宙を蝕んでいく……」
???「そして……それは 無秩序に広がりすぎた命の種子と 進化によって、加速度を増し……」
???「運命の刻を待たず、 お前達は自らの手で自らの宇宙を 壊しつつある……」
ギリアム「それで我々の進化に…… いや、存在に終止符を打つのか?」
???「そうだ。 まず、始まりの地から歪みを正す」
キョウスケ「手に負えなくなったから、 全てをリセットする。 それがお前達の目的であり……」
キョウスケ「古い宇宙を 新しい宇宙で塗り潰す気か」
???「そうだ」
キョウスケ「ならば…… そこにいるアルフィミィは……その短絡的な 思考から生み出された犠牲者というわけか」
アルフィミィ「……!」
???「お前はそう思うのか……。 “選ばれなかった者”よ……」
エクセレン「選ばれなかった者? じゃあ、私は……?」
???「お前の役目は既に終わった…… ここで抹消する…… アルフィミィと共に……」
エクセレン「お嬢ちゃんも……!?」
アルフィミィ「……」
???「ここは新しい宇宙…… 我はその礎……不純物は要らぬ」
キョウスケ「この何もない宇宙にか。 都合の悪いものを排除するだけの……」
???「お前達は進化の方向を誤った。 その行く末を監査する必要はない」
???「古きものは塗り潰され…… 新しき世界と生命が、監査者たる 我によって誕生するのだ」
アルフィミィ「…………」
アルフィミィ「でも…… 私は見てみたくなりましたの……」
クスハ「え……っ!?」
マイ「どういうつもりだ……!?」
エクセレン「アルフィミィ……」
アルフィミィ「キョウスケが…… どうしても……気になりますの……私」
アルフィミィ「でも…… この気持ちは本当に私のものなのか わからない……」
マイ「……」
ゼオラ「あの子は…… キョウスケ中尉に……?」
キョウスケ「……」
アルフィミィ「この気持ちも…… 塗り潰されてしまいますの……?」
エクセレン「さあ、ね」
アルフィミィ「……」
エクセレン「でも、 自分で確かめるために……あなたは 戦うことを決めたんでしょう?」
エクセレン「それはあなた自身の心…… 私のものじゃないわ」
アルフィミィ「エクセレン……」
???「やはり、始まりの地の者を 基礎とした時点で間違っていたか……。 所詮は……」
キョウスケ「黙れ。 お前達におれ達の世界の命運を 決める権利などない」
???「我らは人間よりも遥か昔から…… そして、遥か未来へと存在し続ける」
???「我らはアインストであり、 ツークンフト……これからの宇宙の 行く末は我らが決め、見定める」
キョウスケ「……では、聞く」
キョウスケ「……お前達に決断を下す役目と 権利があるのなら…… 何故、おれ達はここにいる?」
キョウスケ「何故、今に至るまで おれ達の存在を抹消できなかった?」
???「…………」
ギリアム「お前が 我々の宇宙へ現れたように……」
ギリアム「我々が お前の宇宙へ現れたことには 何かの意味があるはず」
エクセレン「そして、アルフィミィちゃんの 心に……変化が起こったこともね」
???「お前達が 我らに変化をもたらす存在…… いや、我らの抑止力だと言うのか?」
リュウセイ「お互い様ってことだよ。 そして、俺達とお前達……どっちが これからの世界に残るか……」
リュウセイ「その答えは、この戦いが 終わってみなきゃわからねえぜ」
???「………」
マサキ「てめえの手出しも口出しも いらねえ……大きなお世話って奴だ」
マサキ「俺達が この宇宙で生きていくのに てめえらなんざ必要ねえ!」
マサキ「今までそうだったようにな!」
???「………」
キョウスケ「この宇宙が 最後にどうなろうとも……」
キョウスケ「その行く末を決めるのは、 そこに生きるおれ達だ。 お前ではない」
  BGM:遥かなる戦い、開幕(Ver.OG)
キョウスケ「そこに お前達が干渉する余地など ないことを……」
キョウスケ「教えてやるッ!」


  VSシュテルン・ノイレジセイア
???「お前は『鍵』…… 滅しはせん……始まりの地へ赴くまで」
ギリアム「だが、『扉』は開けさせん。 この命に代えても」
ギリアム「お前をこの空間に封印する。 それが俺の使命なのだ」
???「人の使命など…… たかが知れたもの……」
ギリアム「人……ならば、な」
???「………」
ギリアム「お前も……大いなる終焉を導く 因子の一つかも知れん」
ギリアム「となれば、 この戦いは別の意味を持つことになる」
???「理解……不可能……」
ギリアム「……そうか。 ならば、お前は単なる異形。 太極へ至る者ではない……!」
???「理解不可能…… 不可能……終焉……太極……?」
???「お前は……? お・ま・え・は………?」


  シュテルン・ノイレジセイア撃破
???「……何故…… 完全な……新しい生命に…… なれなかった……」
エクセレン「あなたも…… 選ばれていなかった……ってことね」
???「……理解……出来ない……」
エクセレン「……わかったのよ。 あなたは地球の……始まりの地からの ルーツを……」
エクセレン「知恵を得た生命体の 進化を見守ることだけが役割だった」
キョウスケ「そして、お前達を倒すのが おれ達の役目だった。 ……結果論に過ぎんかも知れんが、な」
???「……………」
アルフィミィ「………」
???「何故だ……? 我は……始まりの地を……」
???「様々な……危険な力…… 始まりの地に芽生えた……力…… 次元すらも超越する……」
ギリアム「……」
ラミア「……」
???「もう一つのルーツからの…… 干渉……それによる混沌を…… 正すために……」
???「我らの役目を阻む…… もう一つの……守護者のしもべを…… 抹消するために……」
ブリット「……」
クスハ「……」
???「『門』を開き…… 古の記録に触れる者を 排除するために……」
リュウセイ「……」
ヴィレッタ「……」
???「宇宙の静寂と秩序を…… 守るために……」
???「始まりの地の者から…… 不純物を……取り除き…… 新たな……人間を……」
???「そのために……サンプルを……」
エクセレン「それで、あなた達が 目をつけたのが……私とキョウスケ……か」
エクセレン「私たちが乗ったシャトルと 衝突したのは……アインストだったのね」
アルフィミィ「エクセレン…… あなたの肉体は……あの炎の中で ほぼ朽ちておりましたの……」
アルフィミィ「だから、私達の一部を 移植し……ペルゼイン・リヒカイトの 中で再生させましたのよ……」
エクセレン「……」
ラミア「それでエクセ姉様は アインストとのつながりが……」
アヤ「キョウスケ中尉や私達以上に 彼らの声を聞いていたのは、 そのせいだったのね……」
マイ「……エクセレン少尉も 私と同じように……」
エクセレン「ま、私の場合はマイちゃんと 違って色々混じってたみたいだけど。 ハーフってやつ?」
マイ「……」
エクセレン「でも、私は私よ。 マイちゃんがマイちゃんであるように、ね」
マイ「うん……」
ギリアム「……では、 ペルゼインの中でエクセレン少尉が 甦った後、創られたのが……」
アルフィミィ「そう……私ですの」
キョウスケ「ならば、 何故エクセレンだけを選んだ?」
キョウスケ「おれも引っ張れば…… こうはならなかったかも知れん」
???「それは……出来ない……。 何故なら……お前は……」
アルフィミィ「キョウスケ…… あなたはあの状況で……」
アルフィミィ「……死んで…… おりませんでしたの」
キョウスケ「……!」
リューネ「じゃあ、 シャトルが爆発して、キョウスケは 素で生き残ったってこと!?」
タスク「そりゃあれやで、 地獄のエンマ様に嫌われとるんやわ〜」
イルム「……ラプターが墜ちた時と同じか。 つくづく呆れた野郎だぜ」
アラド「ま、負けたッス。 ハンパじゃねえ悪運の強さだ……」
タスク「ああ。 張り合ったら、こっちがあの世行きだ」
ライ「……それで、 エクセレン少尉を基に新たな人間を 創り出そうとしたわけか」
???「…………」
カチーナ「その割にゃ、 てめえは人間とは似ても似つかねえ 化け物じゃねえか?」
アイビス「あの子は 私達と同じ姿をしているのに…… どうして……?」
アルフィミィ「私は…… コピーに過ぎませんの……。 うつろう……人間の形をしたもの……」
???「……理解……不可能……」
???「何故……我は……新たな……」
???「新たな……生命を…… 人間を……創れ……なかった……?」
???「理解……不……可能…… 何故……わ……れ……は……」
???「……な……ぜ……?」
  シュテルン・ノイレジセイア消滅
アヤ「!!」
マイ「あのアインストの思念が……!」
リョウト「消えた……」
アイビス「こ、これで…… 終わったの……?」
アルフィミィ「……」
エクセレン「……シャトル事故の時…… 私だけをさらったのが失敗ね、 アルフィミィちゃん」
アルフィミィ「どういう……ことですの?」
エクセレン「そりゃ、 新しい生命を誕生させる……ってのに、 女の私しか調べないんだもの」
エクセレン「人間なんか 出来るわけないじゃない? ふふ……ちょっと あなたには早いかしら?」
アルフィミィ「……」
ラーダ「まさか、それって……」
レーツェル「人にとっては まったく当たり前のことが…… アインストには欠けていたのか」
ツグミ「あれだけの力を 持っていた彼らが……そんなことに 気づかなかったなんて……」
リョウト「彼らも 欠陥品だったと言うことなのか……?」
ギリアム(……それだけとは思えんが)
キョウスケ「遥か太古より…… 地球を監視してきた者達の 最期としては、締まらない話だな」
イルム「ま……案外そんなもんさ、 世の中ってのはな」
リン「だが、 まだ全てが終わったわけではない」
リン「あのアインストが消滅しても、 この空間は存続している……」
リン「我々はここへ 閉じ込められたか、あるいは……」
ギリアム「……」
アルフィミィ「もう…… 時間がございませんの……」
エクセレン「え? どういうこと?」
アルフィミィ「崩壊が…… 始まりますのよ……」
アルフィミィ「一つの世界に…… 二つの宇宙は存在できないが故に……」
ラウル「な、何だって!?」
リュウセイ「崩壊したら、 俺達はどうなるんだ!?」
アルフィミィ「同じ……運命を…… 迎えることになりますの……」
ギリアム「!!」
テツヤ「な、何だ!?」
ラミア「く、空間が歪んでいく……!」
ギリアム「次元測定値が反転!? いかん、このままでは!」
アルフィミィ「もう止められない……。 私達は……ここで……」



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おまけ

  ゼンガーVSシュテルン・ノイレジセイア
???「お前達は か弱き存在……魔星と融合した 我を断つことは出来ぬ」
ゼンガー「大きさなど関係ない……」
ゼンガー「斬れるか、否か…… 我が斬艦刀に問うは、その一点!」
???「身の程を知れ、人間……」
ゼンガー「黙れッ!」
???「……!」
ゼンガー「そして、聞けッ!!」
???「……」
ゼンガー「我はゼンガー! ゼンガー・ゾンボルト!!」
ゼンガー「星を薙ぐ剣なり!!」

  カイVSシュテルン・ノイレジセイア
カイ「これだけ大きければ、 狙いを絞る手間が省けるわ!」
???「非力な存在よ…… 我を倒すことは出来ぬ……」
カイ「出来る出来ないは、俺の拳が決める! 例え星であろうと、貴様を砕くまで 俺は打つのを止めん!」
カイ「打って打って打ちまくって! 必ず貴様を粉砕してやるわッ!!」

  レーツェルVSシュテルン・ノイレジセイア
???「滅せよ、人間……」
レーツェル「一つ聞こう…… 魔星に巣くいし者よ」
レーツェル「ここがお前の宇宙だとしたら、 何故我々の存在が許されている?」
???「……」
レーツェル「この異界において、 お前が神に等しい存在であるのならば…… 我々などたちどころに消えているはず」
???「それは…… 我の胎動が終わるまでのこと……」
レーツェル「ならば、その前に駆け抜けよう! 魔星の彼方にある勝利を目指して!」
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