39話「己の信じるもののために」


  戦艦出現、前略
ギリアム「……ここまでの事態を 招いたのは、あの時にホワイトスターを 守れなかった我々の責任でもある……」
ヴィレッタ「ええ。これ以上、 あの自動惑星をインスペクターに 使わせるわけにはいかない」
リューネ「あの時の借り、 あいつらにキッチリ返してやるよ!」
レフィーナ「各機、直ちに出撃を!」
  (出撃、中略)
アクセル「望む所だ。 シャドウミラー隊は間もなく 本来の作戦に移る……」
アクセル「その前に 憂いは断っておかねばならん」
キョウスケ「本来の作戦?」
エクセレン「どういうこと?」
アクセル「フ…… 予測ぐらい出来るのではないか?」
ラミア「次元転移による元の世界への 帰還……そして制圧、ですね」
アクセル「ああ。簡単な図式だろう?」
カチーナ「だったら、 さっさと自分の家へ帰りやがれ! 迷惑なんだよ!」
アクセル「確実性の問題でな…… 今のシステムXNにはヘリオスが要る」
アクセル「奴をツヴァイに組み込めば、 より確実に元の世界へ帰還できるのだ」
ギリアム「……」
アクセル「もっとも……ヴィンデル達は 最悪の場合、お前なしでも次元転移を 行うつもりのようだがな」
ギリアム「だが、それは……」
アクセル「ああ、 あまりにも分の悪すぎる賭け…… おかげでおれは多くの部下を失った」
アクセル「だから、 同じ過ちを繰り返さないために、 おれはここでお前を待っていた」
ラミア「……」
キョウスケ「アクセル・アルマー…… おれ達の世界を荒らしておいて、 ただで帰れると思うな」
アクセル「無論、駄賃はいただいていく。 『向こう側』の貴様を倒すためにもな」
キョウスケ「『こちら側』の おれに戦いを挑んだのは、 その予行演習というわけか」
アクセル「そうだ」
ラミア「それだけではないでしょう?」
アクセル「……!」
ラミア「ヴィンデル様は 執着心の強いお方……」
ラミア「今回の作戦が成功したら、 次の標的はこの世界……ですね?」
アクセル「W17…… 機能不全とは言え、読みは的確だな」
ラミア「……」
アクセル「前にも言った通り、 ヘリオスをシステムXNに組み込めば、 転移機能がより安定する」
アクセル「そして、奴のクローン…… あるいは奴を基にしたWシリーズと共に 転移装置つきの機体を量産……」
アクセル「それでおれ達は、 インスペクターより自在に……確実に 敵地へ戦力を送り込むことが出来る」
ギリアム「……」
アクセル「量産機動兵器レベルで 安定した転移能力を持つ軍隊……」
アクセル「異星人共をも凌駕する 最強の軍隊の誕生だ」


  アルフィミィ登場、前略
ラミア「彼女が言う『門』と アギュイエウスの扉には 何か関係があるのか?」
ギリアム「いや……ないだろうな」
  (中略)
アルフィミィ「でも、もう時間切れですの。 私も、始まりの地の者達も……」
アルフィミィ「決断は下されましたの。 後は『扉』を開くだけ……そして」
リュウセイ「『扉』……!? さっき言ってた『門』とは 違うのかよ?」
アルフィミィ「そう……ですの」
ギリアム「『扉』を開く…… そのためにお前達はホワイトスターを 狙っているのか?」
アルフィミィ「ここには私達の望む物が 比較的揃っていますの……」
アルフィミィ「……力……鍵…… そして、新たな器」



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